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今回の展示は、
中世から近世の都市がどのように絵画に描かれたか
を、洛中洛外図や江戸図屏風、さらには泥絵や錦絵などの絵画資料を通して読み解いていくというもの。広い展示スペースを余すことなくおもしろ資料が埋め尽くしておりました。
けれども中世に興味のある面々、自然と足をとめたのは、洛中洛外図。それも室町時代後期に成立した歴博甲本と乙本です。
人々の生活の有様が生き生きと描かれるこの屏風を前に、私達はあれや、これやと言いながら数百年前の人々に思いをはせます。
「この建物はなんだろう」、「ここに描かれている動物は猫かな?犬かな?それとも…」、「この行列はどこにいくの?」、「なんでこの橋だけ白いんだろう…」、「この人が着ている着物はかわいい!」、「こんなところにトイレがあるよ!」、「子供がカゴの中に入っているぞ!なんでだ!?」etc…。
疑問はどんどん膨らんで、ますます私たちは絵の中に吸い込まれていきます。
私達が勝手気ままに屏風絵を楽しんでいると、「おひさしぶりー」という声が。
なんとそこには歴博で建築史を研究している玉井哲雄先生がいらっしゃいました。玉井先生と瀬田先生は、古くからの研究仲間のようで、一気に場がアットホームな空気に包まれます。
「玉井先生、私たちに洛中洛外図の面白さを教えてください!」、ということで、玉井先生も巻き込んで見学会は盛り上がります。
玉井先生は、実は武蔵にとっても縁の深い先生なのです。というのも、今武蔵で「日本建築史」を担当している中尾先生の先生なのです。わたしたちからすると、大先生にあたるでしょうか。日本の建築史にとどまらず、東アジア全体を見据え、とっても広い視野で江戸や京都の建築を研究されています。この日も、洛中洛外図の前で利休の茶室「妙喜庵待庵」に朝鮮様の建築が見られる理由を分かりやすく講義してくださいました。
そのとき役立ったのが、高精細のデジタル画像の洛中洛外図。歴博が独自に開発した展示設備で、資料自体では小さくて見づらい描写が、このデジタル画像だとどんどんクローズアップして観察できるのです。アナログにみえがちの歴史学の分野にも、新技術の波が押し寄せてきています。後ろの方で「科学の時代や…(感嘆&大阪弁)」という誰かの呟きが聞こえてきました。(下記URLではそれに近い画像が楽しめます)
●洛中洛外図甲本左隻
●洛中洛外図甲本右隻
参加者それぞれが、それぞれの見方で自由に疑問を出し、議論し、考え、新しいことを発見する様子はまさにゼミそのもの。
大学の授業は、大学の中だけで完結するものではありません。面白いところに出かけていって、そこでしか得られないことを発見して帰ってくる。
そして持って帰ってきた知識や、驚きや、気づきを元にまた一からゼミで考える。この一連の学びのサイクルは一人でやっても楽しいけれど、一緒に考える仲間がいればさらに楽しくなる。この日はそのことを痛感する一日でした。
ふと気づくと、展示室の僕らのまわりには知らない人がいて、一緒に議論を聞いている。展示室のほかの利用者の方が面白い話を聞きたくて集まってきたのです。これも一種のオープンゼミ。ボクらのゼミがこの日、大きく広がりました。 (文責:nishiyam@)

私も会期ギリギリ、ゴールデンウィーク中に観に行ってきました。
久々の洛中洛外に夢中になり、特にあのタッチパネルは便利!文明の利器ですね〜ネットでも同様に楽しめるのでチョコチョコ遊んでいます。(URL添付ありがとうございます)
今秋京都でも昨年発見された洛中洛外の展示があるようですね。
他のゼミの方たちもぜひご自分のゼミにまつわる話や、こんな催しがどこどこであるなど告知して頂けると、卒業生としても外に出た人間としても楽しませて頂けるのですが。。
ゼミ同士の意見交換の場にもなるのではないでしょうか?
コメントありがとうございます。
歴博のHPでは同様に乙本や江戸図屏風のクローズアップ画像が走っています。こういう形で公開してくれると、こちらも非常に利用のしがいがありますね^^
秋には京博での新出洛外図屏風の公開がされるようです。
みんなでいってみたいね、という話がでてもいます。またこのような形で観覧記を書けたらいいなぁと思います。
